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Malasaña

マドリードで最も自由奔放でモダンな人々が住む地区。マドリードのレトロファッションとアンダーグラウンド・カルチャーのモデル的存在。

マラサーニャ地区(Barrio de Malasaña)は、南をグラン・ビア(Gran Vía)、東をフエンカラル通り(Calle Fuencarral)、北をカランサ通り(Calle Carranza)、西をサン・ベルナルド通り(Calle San Bernardo)に囲まれた不等辺四角形の区域です。

この地区の名前は、フランス軍に対する180852日の蜂起の際のマドリードのヒロイン、マヌエラ・マラサーニャ(Manuela Malasañaにちなんで付けられました。マラサーニャ地区の中心であるドス・デ・マジョ広場(Plaza del Dos de Mayoは、ルイス・ダオイス(Luís Daoíz)とペドロ・ベラルデ(Pedro Velarde)の指揮下、蜂起の起点となったモンテレオン砲廠(Parque de Artillería de Monteleón)があった場所で、この史実は同地区で非常に重みを持つものです。現在の広場には、旧兵営のアーチと、前述の指揮官2名に敬意を表して建てられたモニュメントが保存されています。

マラサーニャは80年代にマドリードに生じた革命的な文化・社会ムーブメント、モビーダ(Movidaの震源地であり、この運動とも深く結びついています。

地区内に、「バジェスタ通り(Calle de la Ballesta)の三角形(トリアングロ)」を略号にしたトリバル(Triballが位置しています。新しい店舗が持続可能な商業のモデル地区として推進する新興地区です。トリバルは、文化、ファッション、飲食の各エリアの誕生とともに再生した地区であることが特徴です。

 

歴史博物館(Museo de Historia

建築家ペドロ・デ・リベラ(Pedro de Ribera)が手がけた18世紀マドリード・バロック様式建築の代表作、アベ・マリア・イ・サント・レイ・ドン・フェルナンド王立孤児院(Real Hospicio del Ave María y Santo Rey Don Fernando)の建物を利用しています。歴史博物館は、マドリードの歴史や都市計画の進展、芸術、マドリード市民の日常生活と習慣を示す貴重なコレクションを所蔵しています。
 

サン・アントニオ・デ・ロス・アレマネス教会(Iglesia de San Antonio de los Alemanes

現在の建物は1624年から建造が始まり、ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)、フランシスコ・セセニャ(Francisco Seseña)、フアン・ゴメス・デ・モラ(Juan Gómez de Mora)といった当時の建築家たちが携わりました。平面図が楕円形で、全体に塗装が施されている、他には類を見ない教会です。装飾には、フランシスコ・リシ(Francisco Ricci)、フランシスコ・カレーニョ・デ・ミランダ(Francisco Carreño de Miranda)、ルカ・ジョルダーノ(Luca Giordano)などの巨匠たちが参加しました。
 

会計裁判所(Tribunal de Cuentas)

フエンカラル通り、歴史博物館の前に、スペイン国家とその様々な組織の会計および経済運営を監督する最高組織の本部があります。

 王立精密・物理・自然科学アカデミー(Real Academia de Ciencias Exactas, Físicas y Naturales) 

数学、物理学、化学、生物学、工学、その他の科学の研究と調査を行う公的なアカデミーで、スペイン研究所(Instituto de España)に組み入れられている機関です。27,000冊以上の蔵書の他、科学雑誌、手写本、地図など様々な資料で構成されている図書館があります。

 サン・マルティン教会(Iglesia de San Martín) 

17世紀後半のマドリード・バロック様式とされる教会。1648年頃、ホセ・デ・バルデモロ神父(Padre José de Valdemoro)神父によって建設されたと考えられています。ラテン十字型の平面構成で建物正面が目を引きます。建物正面の作者に関する記録はありませんが、ホセ・デ・チュリゲラ(José de Churriguera)作とされています。

 

マラサーニャは、数々のチャンスと多様な商品が揃ったホットなショッピングゾーンです。

 店舗が集中しているのは、この地区の東の端にあり、チュエカ(Chueca)など他のショッピングゾーンに隣接しているフエンカラル通り。ほとんどが歩行者専用道路になっているこの通りでは、ヤングファッションやスポーツファッションの有名ブランドが多数軒を並べています。その他、オルタナティブファッション、レトロファッション、タトゥーなどのショップもあります。

ドス・デ・マジョ広場(Plaza del Dos de Mayo)周辺の魅力ある細い通りの主役は小規模店舗。新品・古着のビンテージファッションストア、Generación XElektra Cómicなどのコミックショップが際立っています。

過去十年においてバジェスタ(Ballesta)、バルベルデ(Valverde)、デスエンガニョ(Desengaño)、コレデラ・バハ ・デ ・サン パブロ(Corredera Baja de San Pablo)、(Barco)、ソレダッド・トレス・アコスタ広場(Plaza Soledad Torres Acosta)などの通りにはカルチャー、モード、飲食店によって活気がもたらされました。その一例が、マラサニャ地区はもとよりマドリード全体でも名を馳せ、中古品やヴィンテージ品を扱うTemplo de Susuです。

 

マラサーニャは実に様々なガストロノミーが楽しめる地区です。冷たい生ビールを定番タパスと一緒に味わえる伝統的なタベルナ(居酒屋レストラン)が多数あります。中でも有名なのが、1892年の創業以来樽出しのベルモットやビールと一緒に、豚の耳のフライ、スペイン風オムレツ、魚介類の保存食といった伝統的なタパスを提供しているBodega de la Ardosaや、Casa FidelCasa Julio(この店のコロッケはボノ率いるロックバンドU2をも魅了)、Casa CamachoLa Camochaです。

一方、新しい店では、Circo de las TapasClaritaLa PescaderíaBar Galleta、Navajas、Mercado gastronómico de San Ildefonso のほか、時間を問わず食事を提供し、カクテルやシェークが楽しめるレストラン、Ojalá が挙げられます。また、バルとショップを兼ねたLa Colmadaはアペリティフに最適です。豊富なワインや保存食を扱い、昔の食料品店にインスピレーションを受けた食のスペースです。

この地区のもう一つの主役はテラスです。テラスの雰囲気を満喫できる主なスポットは、ドス・デ・マジョ広場、通称「グリアル広場(Plaza del Grial)」のサン・イルデフォンソ(San Ildefonso広場、通称「ルナ広場(Plaza de la Luna)」のマリア・ソレダ・トーレス・アコスタ(María Soledad Torres Acosta)広場です。伝統的な料理を楽しめるテラスから、前衛的な料理を味わえるテラスまで、その内容は実にバラエティに富んでおり、オーガニック料理やベジタリアン、ビーガン料理を出す店もあります。アルゼンチン出身のシェフ、ハビエル・メドヴェドフスキー(Javier Medvedovsky)が腕を振るうSuperchulo では、ローフードを含むオーガニック料理、ベジタリアン料理、ビーガン料理を楽しむことができます。

その他のオプションとしては、アルゼンチン料理レストランであり、豊富な種類のピザで愛好家にはうってつけのMastropiero Pizzeria(San Vicente Ferrer, 36)があります。

しかし、マラサーニャに数多く存在するカフェテリアで、ゆっくりくつろいだ午後のひとときを過ごすのも良いでしょう。こだわりのある特別な装飾が施され、落ち着いた雰囲気の店は、コーヒーや紅茶を飲みながらおしゃべりや読書を楽しむのに最適です。

また、Café de la LuzCafé La PalmaCafé AjenjoCafé ModernoCafé ManuelaCafé de Ruizといった老舗が、Café AngélicaLevadura MadreLolina Vintage Caféなどの新しい店や、Tipos InfamesBastardo Hostel などのブックカフェ・バルと共存しています。

 

「モビーダ」スピリットはマドリードで衰えを見せていません。今でもこの地区では、ちょっぴり不良な雰囲気が漂う夜が果てしなく続いています。今や夜遊び人たちだけの場所ではなく、朝や昼にも賑わいを見せているものの、マラサーニャの夜は素晴らしい魅力を放ち続けています。オルタナティブで慣習に逆らうようなスタイルに、モビーダの名残であるキッチュな雰囲気が加わっているのが特徴的です。BGMはロック、パンク、インディー・ポップ。たいていは小さなクラブで楽しまれ、大規模ディスコはほとんどありません。

マラサーニャのナイトライフの中心地はドス・デ・マジョ広場で、周囲の通りには多くのパブが並んでいます。ペンタ(Pentaラ・ビア・ラクテア(La Vía Lacteaや ラッキー・ドラゴン(Lucky Dragon) など、素晴らしい80年代から続いているクラブもあります。

宵っ張り向けに早朝まで開いているクラブもあり、ロック、エレクトロミュージック、ポップなど様々な音楽に合わせて、長い夜を過ごすことができます。その例として挙げられるのが、BarCoTabooOcho y Medio (But)El perro de la parte de atrás del coche、 Madrid Me MataMaravillas ClubTupperwareSan Mateo Circusなど。こうしたクラブは、バルベルデ(Valverde)、バルコ(Barco)、サン・ビセンテ・フェレール(San Vicente Ferrer)の各通り周辺にあります。

単に飲みに出かけたい場合には、カクテルバーのJosealfredo BarMacera Taller Barがお勧めです。

文化的なプランをお探しなら、LaraMaravillas MeléndezVictoriaAlfil (新しいフラメンコ劇場により、特別プログラムも提供)の各劇場で興味深い作品を楽しめるでしょう。オフシアターやオルタナティブシアターのファンには、Microteatro por dinero や Nuev9 Norteがあります。

 

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